清飲スクエア
地域とのハーモニー(19)
全国の中小企業会員の中には、自治体などと連携して地域独自の清涼飲料を開発している会員社があります。今回は、静岡県にある木村飲料株式会社の活動をご紹介します。
伊豆のダイダイをもっと広めたい!地域の願いが詰まった地サイダー

木村飲料株式会社
吉田工場
静岡県榛原郡吉田町川尻1082
TEL:0548-32-7555
地元のヒット商品に続け!特産のダイダイをサイダーに

あいら伊豆農業協同組合販売課
小川君幸さん
「果汁は秋に収穫したまだ青い実を生搾りして採りました。ポン酢にも利用していますが、これを使うとダイダイの香りがもっとも立つのです」
温暖な静岡県伊豆地方では柑橘類の栽培が盛ん。中でもダイダイは全国屈指の生産量を誇る特産品です。従来、ポン酢やマーマレード作りに使っていましたが、JAあいら伊豆ではさらなる活用方法を探っていました。
そんなとき、地元産のお茶を使った「しずおかコーラ」が話題を呼び、JAの直売所でも人気商品に。「ダイダイも飲料にしよう!」。もともと地サイダー化を検討していたこともあって、話はすぐにまとまりました。
製造は「しずおかコーラ」の木村飲料に依頼しました。ダイダイはJA管内のエコファーマー※が生産したものだけを使い、さらに深海から汲み上げた「伊豆赤沢海洋深層水」をプラス。こうして地元産にこだわった「だいだいサイダー」が完成しました。
売れ行きは好調で、製品化を担当した小川さんは「これを機に伊豆のダイダイをもっとPRしていきます」と意気込んでいます。
※環境に優しい農業に取り組む計画を作成し、県知事の認定を受けた農業者。
初夏のころ、ふくらみ始めるダイダイの実。江戸末期にはすでに栽培の記録が残されているほど、伊豆地方のダイダイ生産には歴史があります。
果汁3%は一見少ないですが、入れすぎると酸味が強くなってしまうため、このくらいが適量とのこと。「伊豆赤沢海洋深層水」は塩分を取り除かず、原水をそのまま使用。
木村飲料の工場内の様子。オリジナリティあふれる自社製品や地域独自のさまざまな飲料が作られています。
地サイダー作りのプロがダイダイの良さを最大限に引き出す

木村飲料株式会社
デザイナー兼広報
塩澤智保さん
「変わったところでは静岡特産のシラスや桜エビの飲料開発を試みたことも。これからも当社ならではの製品作りに取り組んでいきます」
木村飲料は「しずおかコーラ」やスパイスをピリッと効かせた「カレーラムネ」など、独創的な商品ラインアップで知られる静岡県のメーカー。自社ブランド品のほか、自治体や各種団体からの委託を受け、地域色豊かな地サイダー・地ドリンクを作っています。
JAから「ダイダイでサイダーを作りたい」と依頼があると、まず打ち合わせを重ねました。受託製造では製品のイメージを明確にし、共有することが大事なのです。爽やかな香りやすっきりした酸味など、ダイダイの特徴をできるだけ生かしたいという要望をきちんと形にするために何度も試作を重ねた末、「これこそお客様の望むサイダーだ」と納得できる一本ができあがりました。
「当社では、特産品を活用して飲料を作ることによって地域活性化に貢献することをモットーにしています」と塩澤さん。「だいだいサイダー」には、木村飲料の地域を応援する気持ちが込められています。















