消費者の皆さまへ

季刊広報誌「清飲彩」

ソフトドリンクLIFE
新・清涼飲料おもしろランキング―9
〜飲料から地域の嗜好が見える!?〜

株式会社ナンバーワン戦略研究所所長
矢野 新一

【コーヒー飲料編】
北陸の人がコーヒー飲料好きなワケとは?
寒さだけではない?
コーヒー飲料が好まれる理由

地域マーケティングの専門家で、各都道府県や地域に合ったマーケティング戦略をコンサルティングしている。また、県民性研究の第一人者として、テレビ出演、講演、雑誌監修等で活躍。著書に『県民性は7392通り!』
(H&I)、『都道府県別ヒット商品の法則』(青春出版社)ほか多数。

2009年の全国消費実態調査が発表された。都道府県別コーヒー飲料の1世帯当たり1か月間の平均支出を見ると306円。5年前が272円だったから、34円もアップしたことになる。景気が悪化しているなかで、コーヒー飲料の支出が増えたのは、コーヒー飲料がよりおいしくなったからだろう。1位から3位は2004年と同じ、青森、富山、福井県。以下、岐阜、秋田、沖縄、滋賀、北海道、岩手、鳥取と続く。他の県の順位も多少の変化はあるが大きな変動は少ない。

上位10県では、北海道・東北が4県、北陸が2県と寒い地域が目立つ。(ちなみに、この上位10県はすべて紅茶の支出額が全国平均以下である)。特に北陸は石川県も11位に入っており、地方別には最もコーヒー飲料好きな地域といってよい。では、なぜ、北陸の人はコーヒー飲料好きなのか?考えられるのは、①冬寒いところなので温かいコーヒー飲料をよく飲む。②共働きが多いので女性もよく飲む。③お菓子好き(世帯当たり菓子類の購入金額は富山5位、福井9位、石川1位)なので、お菓子を食べながらコーヒーを飲んでいる(逆に、コーヒー飲料下位5県は、お菓子の購入額は、奈良県以外は27位以下)。④真面目な人が多いといわれている。

働き者のブレイクタイムに
コーヒー飲料がよく似合う

富山の人も福井の人も、とにかく勤勉。富山の場合は、暮らしに余裕があっても体の続く限り働いたという「富山の薬売り」以来の伝統だし、福井は27年連続社長輩出率No.1県である(東京帝国データバンク)。富山で思い出すのは、金沢のスポーツ用品店での話だ。店内改装した時に、取引先のメーカーの営業マンが手伝いに来た。最初は10数人いたのだが、夜も遅くなると「ちょっと用事が…」などと言って帰る人が増え、最後まで居たのが6人だったそうだ。何かの拍子に誰かが「僕は富山の出身で…」と言うと「私も」「オレも」と、最後まで残ったのはすべて富山出身者だったという。富山県人の勤勉さを象徴するような話だが、確かに、一仕事終わった時のブレイクに一番似合うのは、コーヒー飲料なのである。

 

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