清飲スクエア
地域とのハーモニー(16)
全国の中小企業会員の中には、自治体などと連携して地域独自の清涼飲料を開発している会員社があります。今回は、北海道にある株式会社小原の活動をご紹介します。
ここにしかない風景をサイダーに!観光資源の商品化で地域の活性化を

株式会社 小原
北海道函館市亀田港町39-40
TEL:0138-45-8990
地域に求められているものは何か?お客様も地元も喜ぶ商品をつくる

美瑛町商工会 経営指導係長
三枝敏九さん
「観光に来てくれるお客様と、地元の人々の思いを大事にした商品になればと思います。」
北海道美び瑛えい町の地域資源は美しい丘陵風景などの観光地と、豊かな農産物。そこで「この2つを活用し、観光客をもてなし、地域を活性化することはできないか?」と、商工会が音頭を取って地元の農協や町役場とも協力し、地サイダーを作ろうということになった。
製造を相談した小原さんに「ここにしかないものを作らないと生き残れないですよ」と言われた三枝さん。清涼飲料の現状から勉強しなおし、時間をかけてコンセプトから練ることに。「地場産のものを使いました、だけでは自己満足でおしまいになるような気がしたんです。消費者が求めていて、美瑛が提供できるものは何か? を追究したかった」。その結果「お客さんは美瑛で美しい風景を見て癒されたいのでは?ならば、風景で癒された後、さらに飲み物でも癒しを!」というところへ行き着いた。そこで美瑛産のビートを生成している工場の砂糖を使い、近年癒しスポットとして人気の「青い池」をイメージした飲料を作ることに。「いい商品ができ、それが観光目的にもなり地域の活性のきっかけとなれば」と三枝さん。製品は現在ほぼ完成し、試飲アンケートの結果を受けて微調整を行い、来春には美瑛の町に並ぶ。
青い池の神秘的な色とリラックス効果があるという青を商品カラーに。
創業昭和6年、主力商品の「コアップガラナ」が今年で誕生50周年を向かえる。
近年偶然生まれた「青い池」。白金温泉から湧き出す温泉水と美瑛川の水が混じって、神秘的な青さに。
美瑛には美しい風景を求めて、年間100万人もの観光客が訪れる。
風景から商品をつくる?!観光資源に秘められた新製品の可能性

株式会社 小原 営業部係長
小原伸也さん
「現行商品だけで満足していてはだめ。毎年新たな商品を消費者に提案していきます!」
「コアップガラナ」などで知られる㈱小原に、美瑛町商工会から「“青い池”のイメージで清涼飲料を作ってほしい」という依頼がやってきたのは昨年のこと。「うちは清涼飲料のプロ、どんなものでも製造自体は難しいことはありません。でも、観光資源=風景のイメージを製品化する、というのは初めての試みでした」と小原さん。そこで、三枝さんたちと議論を重ね、美瑛に来る観光客が求めているものは「癒し」であり、「癒し」を感じられる製品を製造することに。外見だけではなく、飲んで癒しを感じてもらえるよう、紅茶などに含まれリラックス効果があると言われるテアニンをプラス。香りはレモンとジャスミンに。カロリーオフ、微炭酸などで女性への配慮も行った。そうして誕生した『美瑛の青い池サイダー』は、老舗・小原でもこれまでにない新製品となった。
「すでに原料による差別化は出尽くした感があります。でも、観光資源をテーマにした飲料はまだまだ少ない。北海道にはいろいろな観光資源があるので、これを商品化していけば、地域の活性化にもつながるのでは」と言う小原さは、すでに北海道の観光資源をテーマにした新たな製品も考案中だ。
こうして郡上八幡の上質な天然水と池ノ上さんの地元を思う気持ち、荒川さんの積極的な提案が出合うことによって、水の町に新しい名物が誕生した。















