消費者の皆さまへ

季刊広報誌「清飲彩」

ソフトドリンクLIFE
新・清涼飲料おもしろランキング―7
〜飲料から地域の嗜好が見える!?〜

株式会社ナンバーワン戦略研究所所長
矢野 新一

【中国・四国編】
各地域の風土・文化が飲料の嗜好にも影響?
江戸時代の殿様の影響で「お茶は茶葉で」のお国柄?

地域マーケティングの専門家で、各都道府県や地域に合ったマーケティング戦略をコンサルティングしている。また、県民性研究の第一人者として、テレビ出演、講演、雑誌監修等で活躍。著書に『県民性は7392 通り!』(H&I)、『都道府県別ヒット商品の法則』(青春出版社)ほか多数。

 中国・四国では特によく飲まれているものはないが、「茶飲料」の消費が比較的少ない。最も飲んでいる徳島県でも32位。47位の島根県は、家計調査のデータで見ると、緑茶の購入額3位、購入量6位(松江市 世帯当たり)とお茶自体はよく飲む。実は、松江市民の生活に、和菓子とお茶は欠かせない。これは、江戸時代の代表的茶人の一人でもあった松江藩7代目領主松平治郷の影響だ。松江の和生菓子(ようかんと饅頭を除く)の支出は全国2位と相変わらず高い。

 島根県は出雲(松江など県東部)と石見(県西部)で気質が異なる。石見は古くから出稼ぎが盛んで行動力のある人が多く、新しいものにも関心があるが、出雲は真面目で勤勉で我慢強く、外へ出ない傾向。茶飲料の消費が少ないのは「お茶は茶葉で」という人が多いのかもしれない。

「県民性」の違いが好まれる飲料の違いに?

 鳥取県はミネラルウォーター好きだが、鳥取市は食パン好き(世帯当たり購入量全国3位)でコーヒー自体もよく飲む( 購入量6位)。鳥取県は因幡(県東部)と伯耆(県西部)で気質が異なる。因幡は勤勉だが保守的で控え目ゆえ、コーヒー飲料に手を出しにくいのかもしれない。

 岡山県はコーヒー飲料好き。ベーカリーショップ(人口当たり店舗数全国1位)も喫茶店( 同2位)も多い地域だけに、コーヒー好きな人が多い。広島県はミネラルウォーター。大都市の共通点といえるのだが、広島の人は新しいものには敏感だがあきらめるのも早い。淡泊な人はミネラルウォーター好きなのかもしれない。

 山口県は炭酸飲料。山口県は米、塩、紙の三白で豊かだったこともあり、保守的な傾向が生まれ、未だ残っている。炭酸飲料を好むのはどちらかといえば男性。それも山口は「草食系男子」が少ない?ところだけに、コーラ系飲料を好むようだ。

 徳島県と愛媛県はジュース好き。徳島県はスダチやイチゴの、愛媛県はみかんの産地であることが影響している。また、香川県と高知県は缶コーヒー好き。ともに、流行に敏感な気質が影響しているのではないか。

 ※次号は「九州・沖縄編」です。

 

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