ソフトドリンクLIFE
新・清涼飲料おもしろランキング―4
〜飲料から地域の嗜好が見える!?〜
株式会社ナンバーワン戦略研究所所長
矢野 新一
【北陸・甲信越編】
ジュース好きの北陸、乳酸菌飲料好きの甲信越
3世代同居率が高いとジュースを買う?
地域マーケティングの専門家で、各都道府県や地域に合ったマーケティング戦略をコンサルティングしている。また、県民性研究の第一人者として、テレビ出演、講演、雑誌監修等で活躍。著書に『県民性は7392 通り!』(H&I)、『都道府県別ヒット商品の法則』(青春出版社)ほか多数。
県別に見ると、富山県で最も飲まれているのはジュース(全国20位)、福井県もジュース(16位)、石川県はコーヒー飲料(缶コーヒーなど10位)である。福井県と富山県の人がジュース好きなのは、家族構成が原因の一つではないだろうか。福井県は3世代世帯の割合が日本で2番目、富山県も5番目に多い。共働き世帯も福井県は全国1位、富山県は3位(いずれも2005年国勢調査)である。孫と同居しているためジュースの購入も多くなるのでは。
茶の湯文化が育んだ?甘い物好きの県民性
石川県ではジュースがそれほど飲まれていないのは、共働き8位、3世代世帯の割合も19位と福井県や富山県ほど高くないこと。逆に一番飲まれているのはコーヒー飲料。金沢といえばお茶と和菓子。歴代藩主が茶の湯に深い関心を寄せて、著名な茶人たちを金沢に招いてお茶が定着した。実際、和菓子は日本一よく食べている地域なのであるが、和菓子だけではなく、ケーキ1位、チョコレート1位、アイスクリーム・シャーベット1位、カステラ2位(06-08年平均家計調査)、と和洋折衷の地域なのである。ケーキやカステラとくれば、やはりコーヒーになってしまうのではないか。ちなみに、石川県は日本一ソフトクリームの種類が多く、チョコ、巨峰、抹茶はもとより、いちじく、たまご、バラ、そば、青汁、金箔ソフトまである。
甲信に暮らす人々は発酵したものがお好き?
甲信越では、山梨県と長野県で最も飲まれているのは乳酸菌飲料(1位、14位)、新潟県は茶飲料(14位)をよく飲む。実は山梨はワインの生産及び人口当たりの消費量が日本一の地域で、県内には80社以上のワイナリーがある。ワインは葡萄果汁を「発酵」させたものだけに、乳など乳酸菌または酵母で発酵させた乳酸菌飲料も好きなのではないか?長野もワイン8位に加え牛乳をよく飲む(2位06-08年平均家計調査)ところだ。新潟はもともとお茶好き。そのため茶飲料も好きなのである。
平成16年全国消費実態調査「地域、品目別1世帯当たり1か月間の支出」より
※次号は「東海編」です。













