ソフトドリンクLIFE
新・清涼飲料おもしろランキング―3
〜飲料から地域の嗜好が見える!?〜
株式会社ナンバーワン戦略研究所所長
矢野 新一
【関東編】
さっぱりした県(都)民性×健康志向と郷土の味とのマッチングで選ばれる? お茶とミネラルウォーター
関東人が好むのはお茶とミネラルウォーター
地域マーケティングの専門家で、各都道府県や地域に合ったマーケティング戦略をコンサルティングしている。また、県民性研究の第一人者として、テレビ出演、講演、雑誌監修等で活躍。著書に『県民性は7392 通り!』(H&I)、『都道府県別ヒット商品の法則』(青春出版社)ほか多数。
関東の人たちの清涼飲料の嗜好を見ると、一番飲まれているのは茶飲料(ペットボトルや缶入りの緑茶、ウーロン茶、紅茶など)。2位栃木、4位神奈川、5位千葉、6位茨城、7位東京、8位埼玉、9位群馬と全7都県がベストテン入りしている。ミネラルウォーターは5都県がベストテン入り。逆に、ジュースはベストテン入りしているのは茨城と栃木の2県、炭酸飲料は栃木のみ、コーヒー飲料は上位に入っていないので、関東の人には茶飲料とミネラルウォーターがいかに人気なのかがよくわかる。
関東の人が茶飲料を好むのは、もともと緑茶や紅茶好きであること(ともに群馬を除く6都県がベストテン入り)と、健康意識が強い(県都+23区+政令指定都市8地区中、5地区が世帯当たりの生鮮野菜購入量がベストテン入りしている※)からだろう。
※平成18~20年平均 家計調査 総務省。
清涼飲料の嗜好の決め手は「食文化」と「県(都)民性」?
とは言え、都県別にみるとバラツキがある。茨城はなかでもジュース好き、栃木と群馬は茶飲料、南関東4都県はミネラルウォーター好きなのである。茨城の人はもともと甘いもの好きだから、飲み物のなかではジュースが好き。水戸市の世帯当たり菓子類の支出金額も全国2位で、ジュース好きなのはお菓子好きが影響しているようだ。栃木は羊羹(2位/同)や煎餅(5位)好きなので、ジュースというよりは、お茶がピッタリ。茶葉のお茶も、茶飲料もよく飲む。群馬はぐんま名物の「焼き饅頭(饅頭を串に刺して黒砂糖や水飴を入れた味噌ダレを塗って火であぶつたもの)」は甘辛い味だけにお茶が合う。埼玉、千葉、東京、神奈川がミネラルウォーター好きなのは、この4都県に共通しているさっぱりした県(都)民性が影響しているように思う。
飲み物の嗜好には時代とともに移り変わりがあるが、加えて性格の変化も影響している。一昔前には濃厚な味の飲料が結構人気だったが、近年はニアウォーター系のサッパリ系が人気になっている。これは、粘り強かった日本人が徐々に淡泊になっていることと無関係ではない気がするのだ。
平成16年全国消費実態調査「地域、品目別1世帯当たり1か月間の支出」より
※次号は「北陸・甲信越編」です。















