清飲スクエア
地域とのハーモニー(10)
福井県人の思い出あふれる懐かしの「ふるさとの味」(リターナブルびん)
全国の中小企業会員の中には、自治体などと連携して地域独自の清涼飲料を開発している会員社があります。今回は、福井県にある北陸ローヤルボトリング協業組合の活動をご紹介します。
北陸ローヤルボトリング協業組合
福井県福井市上野本町5-1
TEL:0776(56)0577
子どもの頃に飲んだ懐かしの味を越前ガニや蕎麦と並ぶ名物に!
福井県中小企業団体中央会企画振興課 主事
井上祥一さん
「福井県人は恥ずかしがり屋でPR下手。でも、個性的な人も多く、しっかりしたビジョンで自信を持って製品を作っている人が多いんです!」
福井県で30歳以上なら知らない人はない、と言われる「さわやか」は北陸ローヤルボトリング協業組合のロングセラー商品。福井県中小企業団体中央会に勤める井上さんも、小学生の頃学校帰りに飲んでいた一人だ。そんな井上さんは機関誌の取材で北陸ローヤルボトリング協業組合の森田さんと出会い、「経費削減のためなら努力と工夫で何でもクリアしていく!という姿勢がすごい」と思った。不景気と言われる状況の中でも30年間がんばって「さわやか」を支えている姿を見て、他の会員さんも「負けていられない!と刺激になってくれれば」と語る。
「食の不信や地産地消の風に乗って、地元製品を見直す動きがでています。福井県の企業も、その風を捉え、新しいことに挑戦しています。県唯一の地サイダー「さわやか」には、越前ガニや蕎麦もいいけど福井には「さわやか」もあるよ!と自慢され愛される存在であって欲しいですね」と井上さん。これからも「地元の特色を活かし、地元でがんばる人たちの製品を応援し、PRしていく。
大手とは違うものを作りたい!との思いが時代が変わっても愛される製品を生みだした
北陸ローヤルボトリング協業組合代表理事
森田英昭さん
「『さわやか』は盆暮れ正月によく売れます。福井を離れたひとが里帰りして買ってくれるんです。懐かしい故郷の思い出の味なんですね」
「さわやか」が生まれたのは30年程前。当時は大手企業のグレープ・オレンジ味の飲料が主流だった。そこで森田さんは「同じじゃダメだ!」と、珍しいメロン味の製品を作ることにした。また、どんな飲料なのか分かりやすいよう、炭酸飲料だから「さわやか」、メロン味だから緑色、と説明のいらない外観に。子供たちが喜ぶようにと、王冠の裏にアタリくじをつけた。するとこれが大ヒット。一躍県内の人気商品となった。
しかし、時代が変わり駄菓子店はなくなった。コンビニやスーパーには、大手の製品しか並ばず、リターナブルびんの森田さんの製品は置いてもらえない。「さわやか」のピンチだ。ところが、子供の頃に飲んだ世代が大人になり、スーパーの店長となって懐かしがって置いてくれたり、「飲みたい」という要望を出してくれるように…おかげで今では、県内の殆どのスーパーに並ぶようになった。
森田さんの工場の主力はびん入りウーロン茶で、「さわやか」の製造は3万本ほど。それでも、これからも「懐かしい故郷の味」を作り続けていくという。
「大人には甘すぎるかな、とも思うけれどよく飲むのは小中学生。だから味は甘く、色も変えないんですよ。」と森田さん。
機械のメンテナンスもすべて森田さん自身で行う。時には機械を作ってしまうことも。
年6 回発行される福井県中小企業団体中央会機関誌。2008年に「さわやか」が取り上げられた。













