消費者の皆さまへ

季刊広報誌「清飲彩」

ソフトドリンクLIFE
新・清涼飲料おもしろランキング—1

飲料から地域の嗜好が見える!?

株式会社ナンバーワン戦略研究所所長
矢野 新一

【北海道編】
寒い冬でも炭酸飲料!?
北国ならではの清涼飲料事情
北海道の人が炭酸飲料好きなのは冬の「暑さ」が原因!

地域マーケティングの専門家で、各都道府県や地域に合ったマーケティング戦略をコンサルティングしている。また、県民性研究の第一人者として、テレビ出演、講演、雑誌監修等で活躍。著書に『県民性は7392通り!』(H&I)、『都道府県別ヒット商品の法則』(青春出版社)ほか多数。

炭酸飲料を世帯当たりで最も飲んでいるのは札幌市の3732円/年(全国平均2568円)。49位の津市の1558円の2倍以上である。これは、札幌市に限らず道内各地でも、同様な傾向が見られる。北海道で炭酸飲料がよく飲まれているのは、他の地域に比べ、冬もよく飲むためだ。北海道の冬は寒いが、家の中は意外に暖かい。床暖房にストーブと暖房設備が整っているから、部屋着はTシャツがフツー。なかには半袖に短パンの人も珍しくない。つまり、部屋の中は「夏」のようなのだから、当然、炭酸飲料をよく飲むことになる。

また、札幌の人々は根菜類をよく食べる。ばれいしょは全国4位、大根、たまねぎは5位。根菜類は体を温める食物であるから、さらに身体はほかほかしているはずなのだ。また、北海道では、まとめ買いをしている家庭が多いのも影響しているのではないかと思う。北海道では食品や日用雑貨は大袋やビッグサイズがよく売れる。焼酎も三リットル、四リットルの大容量ものが売れている。当然、ビールや発泡酒などのケース買いも多い。それは、北海道の人が価格意識が強いからだが、家の中に炭酸飲料のストックがあれば飲む量も増えるのである。

北海道だけの「ご当地炭酸飲料」が地域の嗜好に影響!?

もうひとつ、北海道が他の地域と違うのは、コーラやサイダー・ソーダ類に加えて、北海道地域限定の炭酸飲料が多いことも原因だろう。例えば「ガラナ飲料」。ガラナとは、ガラナの実を利用したカフェインやカテキンを多く含む炭酸飲料で、ブラジルでは国民的人気のソフトドリンク。では、なぜ北海道はガラナが人気なのか? これには理由がある。戦後、アメリカのコーラの普及に危機感を抱いた中小の飲料メーカーから、ガラナ飲料が数多く発売された。北海道は、コーラの上陸が他の地域に比べ遅かったため、ガラナはコーラより一足先に普及した。そのため、今日でも、北海道では根強い人気を持ち、そのため、大手の飲料メーカーも北海道限定品として販売しているのである。

(データは「家計調査」2005〜2007年平均 総務省 県庁所在地+川崎市、北九州市)
※次号は「東北編」です。

 

 

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