清飲スクエア
地域とのハーモニー(8)
サイダーをきっかけに街の魅力をPRし地域の活性化の手伝いを
全国の中小企業会員の中には、自治体などと連携して地域独自の清涼飲料を開発している会員社があります。今回は、兵庫県にある布引礦泉所の活動をご紹介します。
(株)布引礦泉所
兵庫県西宮市津門綾羽町8-15
TEL:0798-35-1313
サイダーや笑いのある街づくりで須磨を神戸で一番ハッピーな場所に
須磨を元気にする街づくりアイデアを次々に実行している「須磨を西海岸化し隊」の尾崎さん。自身が経営する飲食店で出す「地サイダー」を探していて、インターネット上で偶然出会ったのが「須磨水ぷくぷくサイダー」のポスターだった。一目見た瞬間「これだ!と思った」が、実はこれ、須磨浜海浜水族園が50周年記念イベントで使った架空の製品だった。
しかし、あきらめきれない尾崎さんたちは、ポスターを描いた元水族園職員のイラストレーターに承諾をとり、地元・奥須磨の天然水「マロッ」の販売業者を説得し、有馬サイダーを作っている兵庫鉱泉に製造を依頼。初回2千本作ったサイダーは、販売初日に8百本を売り上げ、残りもすぐ完売。その後、製造を「マロッ」のペットボトル充填を行っている布引礦泉所に委託してからも、売り上げは予想以上。「須磨水ぷくぷくサイダー」は、「利益ではなく、須磨の魅力を宣伝することが目標」という尾崎さんたちの地域を思う気持ちと熱意の結晶だ。
須磨を西海岸化し隊代表
尾崎秀則さん
「“笑いと楽しさある街づくり”が目標です! 他にも愉快なアイデアなら負けませんよ」
布引礦泉所のこだわりの砂糖と、尾崎さんこだわりの奥須磨の天然水がコラボレート。炭酸きつめ甘さ控えめなので酒を割るにもよい。
もともと水族園のイベント用だった架空のポスターに、実際の製品をはめ込んでポスターとして使用。レトロな雰囲気がサイダーのイメージにピッタリ。
「須磨を西海岸化し隊」オリジナル商品やイベントを切り口に、若い人を巻き込んだ街づくりを展開、須磨の豊富な観光資源の再発掘を目指している。通称“SUMAP”。
http://www.sumap.net/ ![]()
飲む人への気持がこもった製品を作る百年の歴史をもつサイダーの老舗
(株)布引礦泉所代表取締役
石井恭子さん
「うちはこつこつ歴史を積み上げてきた会社。尾崎さんたちは“自由におもしろいことをやろう!”と言うスタンス。刺激になります!」
「水そのものの味わいが生きている」という、六甲山系布引山麓の豊かな湧き水で、サイダーとミネラルウオーターを作り続けている布引礦泉所。明治32年創業の老舗である。4代目・石井さんは「この一本を飲む人を想像して製品を作っています。うちの製品があることで、サイダーを飲む場がより楽しく、豊かな気持になってもらえたら」と語る。
そんな石井さんが「須磨水ぷくぷくサイダー」を作ることとなったのは、工場で「ぷくぷくサイダー」の原水・奥須磨の天然水「マロッ」を充填していた縁から。他の自社製品同様、優しい甘みとなる砂糖にこだわり、ラムネのような爽やかな香りをつけた製品は、尾崎さんたちの熱意あふれる販売活動のおかげもあって、あっという間に売り切れ追加増産するほどの人気商品となった。「製品を作ることで、少しでも地域の活性化のお手伝いができればうれしいですね」と石井さん。その言葉の中には、製品のみならず、飲む人と地域への愛情が感じられた。















