消費者の皆さまへ

季刊広報誌「清飲彩」

世界の清涼飲料事情

ノンフィクション作家
山根一眞

第4回 アマゾンの不老不死伝説が飲料に?—炭酸飲料〔ブラジル〕

私が南米8カ国を放浪していたのは24〜25歳の時だが、ブラジルで初めて口にしたあるエキゾチックな炭酸飲料は今も大好物だ。そのルーツを知ったのは、アマゾンに入ってからだった。アマゾンのネイティブ、ガラニー族の母が子を失い悲嘆にくれていたところ、埋葬場所に見たことのない木が育ち、赤い小さな実をたくさんつけた。母は、愛する子が姿を変えた不老不死の果実だと信じた。やがてその実(ガラナ)を使った飲料は、中部アマゾンの飲料として広まっていく。現地では、その実をすりつぶしマンジョーカ(タロイモ)のデンプンで固め乾燥、棍棒状にする。そしてその棒を、世界最大の淡水魚、ピラルクーのざらざらの舌の上で擦り粉末にし、水に溶かし毎朝の健康飲料として飲むのである。後にその実には生理活性物質ガラニック酸とコーヒーの二倍のカフェインが含まれていることがわかるのだが、さて、ブラジルでは今も売られている瓶詰、缶入りのガラナの飲料も「不老不死」として飲まれているのだろうか……。

イラスト:はらこうへい

 

vol.15 目次へ戻る

ページトップへ
バナー
バナー
バナー